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【2人組の男女…XVII機関(未登場の2人)が丁度誰も居ない魔法学校の屋上に居る】 男「白い鳩は平和の象徴、彼らも何処かへあの鳩のように旅立っていくのかな…君はどう思う?」 女「いきなりですね!?そうですね…彼らも成長を繰り返していきます、私達も負けてられませんね!」 男「はぁ…」 女「えっ!?なんかわるい事言いました!?」 男「まぁ、彼らなら何処へでも飛んでいけるさ」 男「色々な選択を繰り返して彼らは強くなる、来年の入学生にも期待だな」 女「ですね!」 【すると風が吹いて、女の持っていた本が落ちる】 【本の表紙にはContinue to the next worldと書かれている】 女「あわっ!?拾わなきゃ!」 男「はぁ…」
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【検索用 そしておうと 登録タグ 2018年 Akali GUMI VOCALOID そ 曲 曲さ 音街ウナ】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:RINGO 作曲:RINGO 編曲:RINGO 唄:GUMI・音街ウナ 曲紹介 曲名:『そして…嘔吐。』(そしておうと) RINGO氏のVOCALOID曲28作目。 YouTube内で「27日まで」というタイトルで再公開。 その後また削除されたが、2020年3月6日、タイトルを「左様なら嘔吐」としてYouTubeに再投稿された。 歌詞 (書き起こし) 一体、君は今までどれだけの 命侵してきた? 実態、君は今までどれだけの 愛を踏み躙ってきた・・・? 切開。君は今までどれだけの 不幸を糧にしてきた? 実際、君は今もこれだけの "幸"を持っているじゃないか。 お前のその 笑の裏に隠した 薄ら寒い核心を抉る為に お前のその 目にしかと焼き付けて 二度と這い上がってこれぬように お前の眼前に這い寄ってきた 焦燥を掴み嬲り舐める様に お前の媚び、逃げ、懺悔、命乞いも ひとつのこらず 潰していくぞ さあ、ひとりじめしろ。 守られた悦びを! それが唯一残された赦しだ。 後はお前でもわかるだろ 差し出された右手には 問題、君は今までどれだけの 故意を売ってきた? 正解、僕は今もこれだけの 乞いを買っているからね。 お前のその欠いて穢れきった手で 美しいものを守っていけるのか お前のその晴れやかな欲望を 優しいものに向けられるか お前が大切に隠している 幸せの尾を切られずにいられるか もしまだ繋ぎとめていたいなら ひとつだけ与えてやる 救いを。 視界の歪み 怨みの苦味 痛みの期待 焦りの死体 指折り数えて 舌を差し出した 散々、ひとりじめした。 愉しみも苦しみも・・・ いつのまにか戻れなくなっていた。 どうか ワタシの為なのです。 突き抜けた利己主義を さあ、ひとりじめしよう。 最期にお情けを。 これが唯一残された報いなら ワタシでも 救えるでしょう 今までごめんなさい。 コメント おおおおおおお!!!新曲来たーッ! -- 名無しさん (2018-08-05 19 24 49) なんか、手のひら返しのイメージ -- 名無しさん (2018-08-08 22 26 00) この曲かっこよくて好き -- 名無しさん (2018-10-09 19 30 02) 間奏好きだなー! -- 肉まん食いてえ (2018-11-03 19 06 29) いつまでもまってます -- 名無しさん (2018-12-31 22 36 12) また、何処かで。 -- 名無しさん (2019-01-15 04 48 28) 嗚呼…… -- 名無しさん (2019-02-19 01 08 30) 好きだった...あわよくば、どこかで -- 名無しさん (2019-05-03 16 13 43) 途中の中国語(?)ってなにいってるんだろう… -- 名無しさん (2019-08-21 20 28 40) 題名との繋がり -- ん? (2019-09-07 17 56 17) 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。
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- 黙祷、そして… まずは皆さんに、悲しいお知らせをしなければいけません。 皆さんに長きにわたって愛していただき、痴音ミクの代表作といえるまでになった 替え歌「Busaiku」(原曲:嵐「Believe」)が、本日付でついに、 権利者削除という形で、その歴史に幕を下ろしました… まぁムリもないんですけど。何故今まで消されずに残ってたのかが不思議なくらいで。 発表直後から少しずつ、しかし着実に再生数を伸ばし、気付けば 人気投票で1位を獲得するほど皆さんの支持を多く集め、 ゴミムシ事変の際には、さらに再生数を爆発的に増やしたという まさに俺の替え歌の中で史上最も「長く皆さんに好かれた」作品でした。 あくまで数字上の結果であって、実際は俺の思い込みかもしれませんが。 痴音ミクの代名詞として、ずっとその汚い看板を背負い続けてきてくれたこの替え歌に、皆さん もしよろしければ、黙祷を捧げて頂ければと思います。 そして今日。 上記の理由で急遽のアップロード一時停止処分があった中にもかかわらず、 新作動画を配信開始いたしました。 ※予備の別アカウントでうpしていますので、普段のアカウントページには掲載されていません 新作といっても、新作替え歌ではないのですが。 せっかくなので、この作品にもPVがあればなと思って作っておきました。 いちおう音源は今回のために新しく録り直したものなので、無視しないでもらえたら嬉しいです。 別に何があったわけでもありませんが、今年のバレンタインは無駄に勢力的です。 戻る コメント あぁ…くそぉぉぉぉぉぉぉぉ! -- 紫 (2011-02-14 18 21 44) ↑黙祷って書いてあったのにすいませんした -- 紫 (2011-02-14 18 41 49) うっわwwwすげ〜 -- 名無しさん (2011-02-14 20 15 52) Busaikuよ永久に…。そしてうぽつです! -- まみ (2011-02-14 20 21 04) マジですか(°д°)ついに消されたか…。新作ww -- 悠架 (2011-02-14 20 56 43) マジかあああああああああ!!!!!悲しい・・・ -- 名無しさん (2011-02-14 23 16 22) 黙祷。 -- 名無しさん (2011-02-14 23 47 17) 同じく、黙祷。 -- NEET (2011-02-16 16 13 23) 右上と左上のキャラの名前を誰か教えてください -- 名無しさん (2011-02-16 16 45 25) あれ痴音さんって妹さんからもらってたりして・・ -- にっち~ (2011-02-17 00 27 44) 黙祷中…… -- 名無しさん (2011-02-17 16 36 13) 黙祷 -- ★フォーマルハウト☆ (2011-02-27 11 55 32) 黙祷 サクラップが・・・ -- ななし (2011-02-27 11 58 14) 福山雅治が古参ニコ厨ということを自身が宣言って場合によっては幼girlを知ってる可能性が・・・ -- xs姫sx (2011-02-27 15 37 20) かれこれ3月入ったね -- あかのひと (2011-03-01 07 35 04) もう三月か- -- 名無しさん (2011-03-01 17 34 21) 延期3ヵ月がどうしたの?人気投票の結果って1年超えてるんだぜ(俺が知らないだけかもしれない) -- 名無しさん (2011-03-01 22 49 44) 人気投票の結果は生放送でやってた気がする -- ジミーⅩ (2011-03-02 06 26 35) 黙祷 Tomodachiineeyaも消されてた・・・ -- 名無しさん (2011-03-06 18 51 16) 黙祷 -- 名無しさん (2011-03-18 22 08 42) ・・・・・マジか・。busaikuとtomodachiineeya2学期クラスで人気あったのにby.小4 -- ペポポ (2011-04-02 15 18 49) 追記:忘れてた。黙祷 -- ペポポ (2011-04-02 15 23 11) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kurokage136/pages/698.html
「う…?」 ライミは意識を失っていたようだ。 ギンという任天堂戦士の捜索の為にメトロイドの世界に向かい、宇宙海賊や触手の襲撃から逃れる途中、突然空間に穴が開き吸い込まれてしまったのだ。 気付けば彼女は見知らぬ場所で拘束されていた。 (ここは何処だ?私はどうなったんだ?) 周囲を見渡すとそこは見覚えのない部屋だった。 先ほどの宇宙船とはうってかわって肉壁に囲まれた狭い部屋である。 ライミの周囲の壁から、先ほどの触手が先端から液体をたらし続けている。その粘液でライミの衣服は溶かされ全裸となっていた。 「くっ!何なんだこれは!」 ライミは自身の身体の変化に気付いた、乳首があまりにも大きくなっている事に。そして股間からは陰毛が生えていた。 「まさか…私の身体は一体……」 そう呟いた瞬間、触手が恥部に向かって伸びてきた。 「ひぃ!?」 思わず悲鳴を上げるライミ。だが触手の動きは止まらない。 彼女の秘部にゆっくりと近づいていく。 「ひっ!来るなぁ!!」 必死に抵抗するも手足を縛られていて身動きが取れない。 触手の先端が膣口に触れた時であった。 「んあああっ!!♡」 全身を走る快感に声を上げてしまうライミ。 同時にクリトリスが激しく勃起する。 「ああ……♡なんでこんなきもちいいんだよぉ……♡」 媚薬効果のある体液の効果により快楽を感じ始めるライミ。 抵抗していた腕の力は徐々に弱まっていく。 触手はそのままライミの体内に侵入していく。 「いぎぃ!?入ってくるぅ♡入ってるよおおお!!!♡♡」 太い触手が挿入されていく度に激しい痛みを感じるがすぐにそれを上回る程の快感に襲われる。 「ふわぁ♡気持ち良いよぉ♡もっと入れてぇ♡」 既に理性を失いかけているライミ。 そんな彼女にお構いなしと言わんばかりに触手は更に奥へと進んでいく。 やがて子宮までたどり着くとそこで緑色の精液を吐き出す。 「あへえええええ!!!」 大量の精子を流し込まれた事で絶頂を迎えるライミ。 それと同時に乳房からも母乳を吹き出す。 「イクッ!!!イッちゃったァアアアッーーー!!!♡♡♡」 あまりの量の多さに口から逆流してしまう程だ。 しかしそれでもなお射精は続く。 そして… ーーーー 「ん…そうか、また孕んで、能力で転生して…!?」 「この体は…なんだ…」 宇宙人の精液から孕んで生まれたからだろうか、新たなライミの体が肌が赤く、髪の色は緑に…そして、背中から触手が二本ほど生えていた。 しかも、先ほどまでの体よりも胸が大きくなっていた。 ライミは自分の胸に手を当てる。 「すごい柔らかい……それにおっぱいも大きくなってる……」 自分の体の変化に驚くライミだったが、ここで重要な事を思い出す。 「そうだ、ギンは何処に居るんだ…?この周囲のことを考えると、何をされても不思議じゃない。」 ライミはこの肉々しい部屋を抜けて、宇宙船の奥へと進んでいく。 宇宙人っぽい形に転生したせいが、激戦の中でも誰にも違和感を感じられず、触手達がセクハラしてくるぐらいだ。 するとそこには、ギンがいた。 しかし、様子がおかしい。 「やめ……離してっ…ああっ!」 ギンは全身にパワードスーツのような物を付けているが、胸部の装甲が剥がされて小型生命体が乳房に張り付き、そこから母乳が吸われている。 さらに下半身には極太の触手が挿入されており、激しくピストン運動を繰り返している。 「やめてっ……これ以上されたら壊れるうううううう!!!」 涙目になりながら懇願するも、それは聞き入れられるはずもなく、より一層責め立てられる。 「ひぎゃああああ!!!」 絶叫しながら果てた瞬間をライミはまじまじと見ていた。 「死んではいないが、悲惨な状況ではあるな……とはいえ、私に何が出来るだろうか」 ライミが悩んでいた時だった、ギンの胸部と股間に張り付いていた生命体はライミを見るやいなや体から離れ、今度はライミの体に吸着し始める。 乳首に吸い付いて母乳を搾り取り、陰核にも同じようにしゃぶりつく。 その生命体達はライミの豊満な肉体を堪能していた。 しかし、ライミは不思議と感じなかった。 この宇宙人の体が耐性でもあるのだろうか。 「う……私は……」 体が自由になり、大事な所を隠しながらギンは呼吸を整える。 「貴方は……?まず、人間……?」 「話せば長くなるが、人に頼まれて貴方を救出しに来た」 ……… 「その体……大丈夫なの?」 「生命体が今でも胸と股に吸い付いているが、何とも……大事なところを隠すには丁度いい」 「そ、そうなんだ……」 ギンとライミは何気ない会話をしていた。 ライミが裸で今も生命体が凌辱中である事に対して何も反応がないのはやはり耐性のおかげであろうか。 「ところで……何故このメトロイドの世界に?スーツを見た限りだとこのゲームの任天堂戦士のようだが」 「私は『メトロイドフュージョン』の任天堂戦士……無論それだけでここに来たわけじゃない」 「この『任天堂世界』の脱出の糸口を探っていた。」 「!……あるのか、方法が」 「ハッキリとあるとは言えないし核心に触れている訳では無い、でもそれに近付ける物があった」 「けどその前に……ここから出たいしスーツの換装しないといけない」 ギンがそう言うと同時に、彼女の身体を覆っている鎧が変形し、新たな形となる。 先ほどのパワードスーツとは違い、まるでSF映画に出てくるような近未来的なデザインだ。 ライミはその装備でギンと共にメトロイドの世界から抜け出すことに成功した。 …… 広場に帰還したが、城之内の姿が見当たらない。 「見つからない……これでは『灯火』のメンバーに入れない」 「誰か探している?」 「いや……こっちの話だ」 「なら、助けてくれた貴方に特別に話をする……」 ギンはスーツから紙を取り出して、それを広げる。 そこには…… 「『デスギア』……?何の言葉だ」 「この任天堂世界は広い、色んな人がいて、色んな力があり、そして色んな世界がある」 「………都市伝説のような物だけど、ゲームキャラとも任天堂戦士とも違う、人ならざるものを見たって噂があるの、それが発していた言葉がデスギア」 「その言葉になにか意味でもあるのかと思い、技術が進んだデータベースを使う為にあの世界に行っていた……その帰りにその生命体に捕まって……」 ライミはギンの体をまじまじと見る。 確かに、何かしらの傷跡が残っている。 しかし、それよりも…… 「成果はあったの?」 「私も半信半疑で調べたけど、あった」 「月から1光年離れた先に……『デスギア』という惑星があったという情報が残っていた」 「………あったというのは、侵略異星人に滅ぼされて惑星は壊滅、生き残った僅かなデスギア人が星を捨てたって遺されていたから」 「……つまり、ギンが言いたいのは」 「私たち人間が突如この任天堂世界に幽閉されたのは……そのデスギアという星の宇宙人が関連していると」 「そういうこと……でもあくまで可能性の一つに過ぎない」 「………と言っても、デスギア人が近くにいるという保証も無いし、これが正しいのかも分からない」 「でも貴方…その格好、というよりその体、危ない」 「え?」 「貴方のゲーム『動物番長』……本来は敵の肉を食べてどんどん成長する弱肉強食ゲームで、コウビは単なる強くなる過程なのに、話を聞いてる限りだと段々コウビ寄りの能力になってきている。」 「そ、その……口に出すのも恥ずかしいが、中に一回出されるだけで妊娠して即出産、その子供に魂が移る……」 「実際、ギンを助ける過程で変な触手に孕まされてこんな体で転生した」 ギンはライミのお腹をさする。 ライミのお腹にもまだ新しい生命がいる。 しかし、それは人間の子供ではない。 ライミの肉体に寄生した生命体とライミの遺伝子を掛け合わせて生まれた生命体である。 力はある程度上がっているが……遂に人間の体ですら無くなってしまった。 思い返せば人間の時よりニクを欲する事も無くなった。 「貴方の能力は任意で発動出来る事が出来ないとはいえかなり危険。だから……私と一緒に来て」 「私に着いてきて欲しい所があるの」 ライミはギンの申し出を承諾し、共に行動する事となった。 ギンが案内したのは、地下にある施設。 そこには、何やら機械が並んでいる。 「ここは……?」 「あちこちの世界を巡ってその文化を回収して作った…秘密の研究ラボ」 「ここで貴方の遺伝子情報を解析して、何かの助けにならないか調べてみる」 「……私の体に自由は無いのか」 「それに関しては本当に悪いと思ってる、直ぐに調べて解放するから」 「いや、任天堂世界に来てから手足を拘束されることが多いなと思っただけだ。」 ライミは仰向けに寝かされて体のあちこちを計測される。 ギンが操作しているパソコンには様々なデータが表示されている。 ライミはギンにあちこちを触られる。 「……な…遺伝子が20回近く変わっている……ここに来てどれくらい経つ?」 「1週間……いや、1ヶ月か?」 「ほぼ1日1回のペースで妊娠、出産、転生を繰り返している!?」 …… 「あっ…す、凄い、少し引っ張るだけで噴水のように溢れ出ている……」 「なあ…母乳の解析は必要あるのか?」 「と…当然、宇宙人の体だから成分も大きく異なる可能性がある…」 乳房を引っ張って、乳首を摘まみながらギンは言う。 ライミはただ横で立って見ている。 ギンはライミの母乳を吸う。 味わった事のない不思議な感覚だった。 そのミルクは何処かに懐かしさを感じさせる。 そして何より美味しい。 ギンは夢中になってライミの母乳を飲み続けた。 (確か母乳は大人が飲めば腹を下すと聞いたはずだが……) 「宇宙人も…中は綺麗なピンク色しているんだ、触ったら濡れる…」 「ギン…さっきからどこを調べてっ……!?」 今まで女性器をどんなに弄られても反応しなかったライミの腰が浮く。 体に生えている触手をギンが撫で回したのだ。 「ごめん、痛かった?」 「……い、いやそうじゃなくて……急に触れられたから……」 ギンの細い指先で擦られ、敏感に反応してしまう。 「なるほど…貴方はこの体になってからの性感帯は乳でもアソコでもなくこの触手…」 「あっ……さっきから何をシゴいて……んっ」 ライミの股間からは愛液が滴り落ちていた。 ギンはそれを手で掬い取り、舐める。 「……やっぱり、貴方の体、コウビに適した体になっている」 「うっ…心当たりはある、だが……そろそろ触手から手を……」 ギンはライミの触手に手を伸ばす。 そして、その先端に触れた時、ライミは体を震わせる。 ライミの体はコウビに特化した体になっていた。 「ご、ごめん変な気分にさせて…解析は一旦休憩して、お互い休んで…」 「ギン」 「その……なんというか、失礼な発言になるかもしれないが……」 「君はレズビアンなのか?」 ライミはギンの質問に固まる。 そして、数秒後にやっと口を開く。 ギンがライミの胸を揉んでいる。 「た、多分…そうかもしれない…嫌だった?」 「いや、気にしなくていい」 そしてライミとギンは、気が付くと裸で抱き合って眠っていた。 ギンはライミの胸に顔を埋めている。 「……まさかこんな事になるとは」 「……ん……どうしたの?」 「私は今、脱出の為に人材を必要としている……君を連れて帰れば、組織に入れてもらえるという約束だったのだが………」 「そう…その人を探していたのね、なら……私の所に来ない?」 「何?」 「私も……『マスターアマゾネス』というグループに所属している、こちらも人手が欲しいと思っていたから……」 「その……もし、よかったらで良いんだけど、一緒に行かない?」 「分かった」 「……え?」 「行こう」 「えっと……本当に?嘘じゃないよね?」 「本当だ」 「……やった!ありがとう!」
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慟哭 そして... part43-161~168 161 :慟哭 そして…:2008/12/24(水) 12 54 30 ID kmMVNFfq0 セガサターン『慟哭 そして…』 今はなきデータイーストの密室探索型AVG。 殺人鬼によって人里離れた屋敷に閉じ込められた主人公がヒロインたちを守りつつ脱出を目指す。 謎解きの難易度の高さもさることながら、基本的に登場する全てのヒロインに複数のEDが存在し 事件の全てを知るためには何周もプレイする必要があります。 ここではそれぞれのルートを詳述することはせず、事件との関わりが深い『子鈴』と『華苗』の イベントを中心に大まかなストーリーが把握できるような書き方をしたいと思います。 ・導入 舞台は地方の山間部に位置する町、大中山町。 平凡な高校生『時田 一也』はクラスメートの『笹本 梨代』と二人、バスで下校の途についていた。 学校の用事で遅くなった二人の乗った最終バスには人も少なく、他には男性客が一人いるばかりだ。 暗い山道に不気味さを感じた一也は近頃話題になっている行方不明事件を思い出す。 この小さな町で女子高生と郵便局員の二人が相次いで失踪し、警察は手がかりすら掴めていないのだ。 漠然とした不安を抱えながらバスは進み、一也と梨代の学校の教師 『椎名 真理絵』が怪しげな老人とともに乗り込んでくる。 真理絵と老人の不審な様子について梨代と話していると、対向車線からのまばゆい光とともに衝撃が走る。 とっさに梨代を庇った一也は頭を打ち、意識を失ってしまうのだった。 朦朧とした意識の中一也は見知らぬ少女が苦しみ助けを求める夢を見る。 目を覚ますと、そこはどこかの屋敷の一室だった。何故か外から施錠された部屋から脱出し、 奇妙な老人『神田川』と会った後真理絵先生から事情を聞く。 山道で一也たちの乗ったバスと乗用車が事故を起こし、 一行は助けを求めて人気のないこの屋敷に辿り着いたのだという。 山中に設置された非常用通信ケーブルへ連絡を取りに行ったバス運転手を待つ一也たちだったが、 いつの間にか入ってくる時使ったガレージの扉が閉ざされ屋敷の中で例の郵便局員の死体が発見される。 出入口を塞がれ密室と化した屋敷に、何者かに殺害された痕跡を残す死体。 連続行方不明事件を引き起こした殺人鬼の魔の手が一行に迫りつつあった… 162 :慟哭 そして…:2008/12/24(水) 12 57 35 ID kmMVNFfq0 ・登場人物 ・笹本 梨代(CV.長沢美樹) 本作のメインヒロイン。主人公とは幼馴染みの高校二年生。 互いの成長につれて疎遠になり今はただのクラスメートといったところだが、 主人公は今も彼女に淡い想いを寄せている。 父親は大中山総合病院の院長を務める医師で、やや過保護な愛情を受けているらしい。 ピアノが得意で全国クラスの腕前。 ・椎名 真理絵(CV.深見梨加) 主人公の通う高校の化学教師。27歳。 生徒から人気の頼りになる女性だが、神田川に秘密を握られて言うなりになっている。 ・神田川 国昭(CV.北村弘一) 真理絵とバスに乗り込んできた金持ちの老人。68歳。 他人の苦しむ姿に喜びを感じる変態性癖の持ち主で、女性陣に何かとちょっかいを出すほか 主人公に「大人の楽しみ」を教えようと近付いてきたりする。 得意技は覗きと盗聴。 ・田辺 浩之(CV.星野充明) バスに同乗していた男性客。31歳。容姿と吃音にコンプレックスがあるらしい無愛想な男。 詮索されるのを嫌い多くを語らないが、梨代を守ろうとする主人公の姿に共感めいた言葉を口にすることも。 顔色が悪くいつも咳き込んでいる。 ・柴田 桂(CV.子安武人) 事故にあった乗用車を運転していた大学生。20歳。 勝手な行動に走りがちな人々の中で常に冷静沈着だが、かえって冷めた印象を与える人物。 ・青木 千砂(CV.矢島晶子) 東京から旅行に来ていた高校一年生。バスがなくなって困っていたところを桂に助けられ車に同乗していた。 礼儀正しく芯の強い少女。 学校では弓道部に所属し雑誌で紹介されるほどの有名選手でもある。 ・羽鳥 いつみ(CV.大沢つむぎ) 千砂の親友でクラスメート。二人で旅行に来ていたところを桂に声をかけられた。 今どきの女の子といった雰囲気のトラブルメーカー。 ・白川 子鈴(CV.井上喜久子) 主人公たちの事故とは別に屋敷に辿り着いた女性。公式で年齢不詳。(永遠の17歳?) ノーマの家に住み込みで勤めるメイドで、休暇を取って大中山町を訪れた。 屋敷にやって来た経緯がはっきりせず、不可解な行動が目立つ。 ・ノーマ・ウェンディ(CV.山口由里子) 関西弁が特徴的なアメリカ人留学生。高校二年生。 財閥の令嬢で親の持ってきた結婚話に反発、子鈴の外出に便乗して家出してきた。 ・華苗(CV.氷上恭子) 主人公が屋敷で出会った正体不明の少女。 記憶がはっきりせず自分がなぜこの屋敷に居るのかも分からないと話す。 極端に火を怖がるほか、常にサクラと名付けた仔犬を連れている。 163 :慟哭 そして…:2008/12/24(水) 12 59 23 ID kmMVNFfq0 ・本編 脱出の手がかりを探して屋敷内を探索する。 その合間に女性キャラとの親交を深めるイベントをこなし(これによってEDが分岐) 失敗するとキャラが死亡する「生死イベント」を乗り越えていかねばならない。 最悪ヒロインたちが全滅しても脱出は可能だが、主人公にも即死イベントがいくつも存在するので油断は禁物。 バイオの洋館というよりは『ミシシッピー殺人事件』を彷彿とさせる屋敷を進む一也。 溝に足をとられて身動きできなくなった千砂を救い(必要なアイテムを持っていないと千砂死亡) 次いで風呂場の浴槽に閉じ込められ溺死させられかけるノーマを助ける。(選択を誤ると…以下同文) この直前ノーマが閉じ込めた風呂場から血相を変えて出ていく子鈴を目撃することができる。 「どうか…黙っていていただけないでしょうか。旦那様に知られたら、私…」 ノーマを見殺しにしようとしたことを隠す子鈴に探りを入れると、 彼女は一也の前で服をはだけてみせ口止めしようとする。 (サービスシーン。このゲームは18禁推奨なので下着までセーフなのだ) 子鈴は雇い主であるノーマの父に虐待されており、ノーマが危険な目に 遭っているのを見て思わず魔が差してしまったのだと弁解する。 その場は追及を止めた一也だったが、後にノーマの口から自分の父親は日本に住んでいないと聞かされる。 子鈴は嘘をついている。 自分を慕うノーマを危険に晒してまで彼女は何を隠そうとしているのか? それとも彼女がこの事件の犯人なのか? この頃、屋根裏部屋で正体不明の少女華苗と出会う。 最初は話しかけてもすぐにいなくなってしまうが、連続イベントをこなすことで徐々に心を開いてくれる。 一也は病弱そうな華苗の体を気遣って暖かい暖炉の部屋に誘う。 ところが燃え盛る炎を見た華苗は突然苦しみ出し、全身に痛々しい火傷のような痕跡が浮き上がった。 「苦しい…!助けて田辺さん…!」 発作のおさまった華苗の体からは火傷の跡が嘘のように消え去り、何を口走ったかも覚えていないと言う。 彼女は一体何者なのか?そして田辺との関係は? 探索を続けていくと、今度は行方不明の女子高生・小笠原直海の死体が石膏像に塗り込められた姿で見つかる。 死体を発見した子鈴は激しく動揺し、涙を浮かべながら桂と何ごとかを話す。 彼女は死体を見てしまったことでショックを受けているんだ、と話す桂。 そして真理絵先生から子鈴が怪しげなメモを持って走っていったと聞く。 一也は彼女を追って追及を続けることにする。 164 :慟哭 そして…:2008/12/24(水) 13 01 52 ID kmMVNFfq0 一也は子鈴を追いつめてノーマの一件についての嘘を暴き、メモを手に入れようとする。 子鈴ルートを進んでいる場合ここで彼女を脅し、服を脱がせて事に及ぶ… と見せかけて脱がせた服からメモを探り出すというエロイベントに発展。 井上喜久子さんの熱演が堪能できる。 手に入れたメモにはある部屋に行って机に置かれた手紙を見ろと書かれてある。 ここで仕掛けられた罠を見破れないと子鈴は犯人に襲われ行方不明に。 罠の回避に成功すると彼女は知っていることを話してくれる。 「すべてお話しします。……わたしは以前、このお屋敷に勤めていました」 現在は廃屋と化している屋敷だが、かつては裕福な芸術家の老人とその親戚にあたる兄妹が住んでいた。 子鈴は自分を家族同然に扱ってくれる彼らと幸せに暮らしていたが、生まれつき 心臓の悪かった妹が中学生になって病状が悪化。町の病院へ入院することに。 続いて屋敷の主人である老人が死亡し、子鈴は屋敷を去って関西に住む外国人の家で働くことになった。 そんなある日、入院しているはずの妹から子鈴のもとに電話がかかってくる。 退院できたのかと問う子鈴に妹は言葉を濁し、自分はもう駄目かもしれないと言い残す。 いいようのない不安を覚えた子鈴は屋敷を訪れることにし、こうして事件に巻き込まれた… 「……わたしがあれこれ訊いたから、邪魔になったんだと思います。 桂様は最初わたしのことが分からなかったようです…… わたしは、その程度の存在だったんだと思います」 偶然を装って屋敷に現れ一也たちと同じ立場を演じていた男。 柴田桂はこの屋敷の住人の一人、子鈴に助けを求めた少女の兄だったのだ。 子鈴はノーマの殺害(未遂)現場で桂の持ち物を見つけ、とっさにそれを隠した。 問いただす子鈴に桂は事情を明かすかのように仄めかしたメモを渡す。 その中におぞましい罠を隠して。 真相の一端に近づいた一也だったが未だ屋敷からの脱出は遠い。 妙な動きを見せる神田川に翻弄されながら真理絵先生を守り、拷問部屋に閉じ込められた梨代の救出を目指す。 「お前にとってその子が大切でも、他人にとってそうとは限らないからな。 ……本当に大事なら、何を言われようと守りきるんだな」 意味深な台詞を吐く田辺を尻目に梨代を救い出す。 田辺出現の時点で必要なアイテムを揃えて助け出すのに成功しないと梨代は死亡。 誰もいなくなった部屋にゴミ袋が散乱している光景が。(中身はもちろん…) 165 :慟哭 そして…:2008/12/24(水) 13 04 19 ID kmMVNFfq0 田辺は機械室で死体となって発見され、桂も血塗れの上着を残して姿を消す。 続いて犯人に追われるいつみと遭遇、最後の生死イベントをこなすことに。 手近の一室に隠れて犯人をやり過ごすのだが、隠れ場所として目をつけた 床下収納には助けを呼びにいったはずのバス運転手の死体が。 なんとここの正解は怯えるいつみを死体と一緒に床下に押し込むこと(笑) このイベントの後いつみから手に入れた鍵でエレベーターシャフトへ進入できるようになり、 とうとう屋敷からの脱出口が開かれる。 出口が見つかり、ここまで生き残った人々を外へと導く。 基本的にはこのまま主人公の一也も屋敷を脱出し条件を満たしたヒロインとのEDに進むのだが、 梨代・子鈴・華苗には続けて屋敷を探索し犯人と対決するルートがある。 屋敷に残された最後の一部屋に辿り着く一也。 姿を消していた華苗が現れ、「全てを思い出した。この部屋に入ってほしい」と告げる。(華苗ルート) 子鈴によればここが桂の妹の部屋だという。全ての鍵はここにあるはずだ。(子鈴ルート) 室内に踏み込む一也。 そこには人体の組織らしき奇妙な標本と焼け焦げた病院のカルテ、 そしてベッドに横たわる一人の少女の亡骸があった。 「ここで何をしている」 「それはこっちの台詞だ。これは人間の皮膚だろう?あんたは一体何をしようとしているんだ」 「これから死ぬお前に言う必要があるのか?」 部屋に置かれた医療器具からメスを取り出す桂。 「もうやめろ!この子は……華苗ちゃんはそんな事望んじゃいないんだ」 166 :慟哭 そして…:2008/12/24(水) 13 07 19 ID kmMVNFfq0 ──桂の妹・華苗は心臓の治療のため大中山総合病院に入院していたが、 医療ミスによって余命いくばくもない状態だった。 そんな時病院で火災が発生。病院側は医療ミスの証拠を隠滅すべく この機に乗じてカルテを焼き、炎の中に華苗を置き去りにして始末しようと企む。 華苗は火災現場で行方不明になったことになるが、 彼女に好意を持っていた研修医の田辺によって救われていた。 医学生である桂は屋敷に華苗を連れ帰り田辺とともに治療しようとするが、 医療ミスに加え全身に大火傷を負った華苗の容態は手の施しようがなかった。 絶望の中、桂は二つの計画を立てる。 一つは医療ミスの当事者である担当医の小笠原・院長の笹本(梨代の父)への復讐。 そしてもう一つは若い女を殺して皮膚や内臓を奪い華苗を蘇生させる研究材料とすること。 狂気に侵された桂の計画に華苗を助ける際に負った怪我のため死期を悟っていた田辺は合意。 まず小笠原の娘直海を誘拐し、犯行を目撃した郵便局員を殺害した。 次の標的として田辺は梨代を尾行してバスに乗り込み、 桂が乗用車で事故を起こして一行を屋敷へと誘い込んだのだ。 「よくもやってくれたな。お前のために計画が滅茶苦茶になったよ…」 桂の誤算は主人公一也の思わぬ活躍と、自分の過去を知る子鈴の存在だった。 だがそれももはや関係ないと桂はメスを握りしめる。 (華苗ルート) と、横から伸びた手がそれを制止した。 「華苗……」 一也は見た。この悪夢のような屋敷で出会い、短い間ながら心を通わせた少女の幻影を。 最愛の妹の想いに触れた桂は一也を解放し、警察へ自首することを約束する。 もう少しだけ華苗のそばにいさせてくれと言い残して。 (子鈴ルート) 一也を救ったのは間に割って入った子鈴だった。 お前とは争いたくない、と桂は狼狽しメスを手離す。 「もうこれ以上罪を重ねないで……」 お前を殺したくない。大人しくしてくれと繰り返す桂を子鈴は奪ったメスで刺してしまう。 167 :ゲーム好き名無しさん:2008/12/24(水) 13 14 42 ID kmMVNFfq0 補足 ・華苗は主人公たちがやってきた時点で既に死亡しており、 屋敷で出会った彼女は幽霊である。一行の中で 華苗の姿を見たのは主人公(とラストでの桂)だけ。 ・子鈴ルートの桂は一命をとりとめて逮捕される。 警察に自分を刺した子鈴を庇う供述をし、 面会に来た子鈴に華苗の死を受け止めてやり直すと語る。 その他のルートでは桂は行方不明になり、後に華苗の遺体の傍で自殺したとも。 ・田辺の死因は病死。少なくともバス運転手殺しと梨代の殺害は彼の犯行と思われる。 仔犬のサクラは彼が華苗の誕生日にプレゼントした本物の犬で、 主人公の家で飼われることになる。 ・真理絵先生は以前車で神田川をはねてしまったことがあり、さらに得意の盗聴で 学校の教頭と不倫関係にあることをつかまれ脅迫されている。 ・いつのまにか姿の見えなくなる神田川は実は犯人に襲われて監禁されており、 事件解決後に警察に保護される。ストーリー上こいつだけが絶対に死亡しないうえ、 子鈴がノーマを見殺しにしようとしたことをネタに自分のメイドにする 「おじいちゃんハッピーエンド」(子鈴ノーマルエンド)なんて代物まである。 ・屋敷の怪しい仕掛けの数々は変わり者の芸術家が創作のインスピレーションを 得るために作ったという設定。しかし落ちたら死ぬ深さの落とし穴があったり 子鈴が暮らしていたと思われるメイド部屋は外から鍵がかかり中からは 開けられない謎の仕様だったりする。いったいどんな芸術を生み出していたのか…? 168 :慟哭 そして…:2008/12/24(水) 13 17 53 ID kmMVNFfq0 終了です。 メインヒロインなのに梨代の扱いが薄いですが、 ストーリーにそこまで関わらないのと単に よく覚えていないので割愛しました…
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慟哭 そして... part43-161~168 161 :慟哭 そして…:2008/12/24(水) 12 54 30 ID kmMVNFfq0 セガサターン『慟哭 そして…』 今はなきデータイーストの密室探索型AVG。 殺人鬼によって人里離れた屋敷に閉じ込められた主人公がヒロインたちを守りつつ脱出を目指す。 謎解きの難易度の高さもさることながら、基本的に登場する全てのヒロインに複数のEDが存在し 事件の全てを知るためには何周もプレイする必要があります。 ここではそれぞれのルートを詳述することはせず、事件との関わりが深い『子鈴』と『華苗』の イベントを中心に大まかなストーリーが把握できるような書き方をしたいと思います。 ・導入 舞台は地方の山間部に位置する町、大中山町。 平凡な高校生『時田 一也』はクラスメートの『笹本 梨代』と二人、バスで下校の途についていた。 学校の用事で遅くなった二人の乗った最終バスには人も少なく、他には男性客が一人いるばかりだ。 暗い山道に不気味さを感じた一也は近頃話題になっている行方不明事件を思い出す。 この小さな町で女子高生と郵便局員の二人が相次いで失踪し、警察は手がかりすら掴めていないのだ。 漠然とした不安を抱えながらバスは進み、一也と梨代の学校の教師 『椎名 真理絵』が怪しげな老人とともに乗り込んでくる。 真理絵と老人の不審な様子について梨代と話していると、対向車線からのまばゆい光とともに衝撃が走る。 とっさに梨代を庇った一也は頭を打ち、意識を失ってしまうのだった。 朦朧とした意識の中一也は見知らぬ少女が苦しみ助けを求める夢を見る。 目を覚ますと、そこはどこかの屋敷の一室だった。何故か外から施錠された部屋から脱出し、 奇妙な老人『神田川』と会った後真理絵先生から事情を聞く。 山道で一也たちの乗ったバスと乗用車が事故を起こし、 一行は助けを求めて人気のないこの屋敷に辿り着いたのだという。 山中に設置された非常用通信ケーブルへ連絡を取りに行ったバス運転手を待つ一也たちだったが、 いつの間にか入ってくる時使ったガレージの扉が閉ざされ屋敷の中で例の郵便局員の死体が発見される。 出入口を塞がれ密室と化した屋敷に、何者かに殺害された痕跡を残す死体。 連続行方不明事件を引き起こした殺人鬼の魔の手が一行に迫りつつあった… 162 :慟哭 そして…:2008/12/24(水) 12 57 35 ID kmMVNFfq0 ・登場人物 ・笹本 梨代(CV.長沢美樹) 本作のメインヒロイン。主人公とは幼馴染みの高校二年生。 互いの成長につれて疎遠になり今はただのクラスメートといったところだが、 主人公は今も彼女に淡い想いを寄せている。 父親は大中山総合病院の院長を務める医師で、やや過保護な愛情を受けているらしい。 ピアノが得意で全国クラスの腕前。 ・椎名 真理絵(CV.深見梨加) 主人公の通う高校の化学教師。27歳。 生徒から人気の頼りになる女性だが、神田川に秘密を握られて言うなりになっている。 ・神田川 国昭(CV.北村弘一) 真理絵とバスに乗り込んできた金持ちの老人。68歳。 他人の苦しむ姿に喜びを感じる変態性癖の持ち主で、女性陣に何かとちょっかいを出すほか 主人公に「大人の楽しみ」を教えようと近付いてきたりする。 得意技は覗きと盗聴。 ・田辺 浩之(CV.星野充明) バスに同乗していた男性客。31歳。容姿と吃音にコンプレックスがあるらしい無愛想な男。 詮索されるのを嫌い多くを語らないが、梨代を守ろうとする主人公の姿に共感めいた言葉を口にすることも。 顔色が悪くいつも咳き込んでいる。 ・柴田 桂(CV.子安武人) 事故にあった乗用車を運転していた大学生。20歳。 勝手な行動に走りがちな人々の中で常に冷静沈着だが、かえって冷めた印象を与える人物。 ・青木 千砂(CV.矢島晶子) 東京から旅行に来ていた高校一年生。バスがなくなって困っていたところを桂に助けられ車に同乗していた。 礼儀正しく芯の強い少女。 学校では弓道部に所属し雑誌で紹介されるほどの有名選手でもある。 ・羽鳥 いつみ(CV.大沢つむぎ) 千砂の親友でクラスメート。二人で旅行に来ていたところを桂に声をかけられた。 今どきの女の子といった雰囲気のトラブルメーカー。 ・白川 子鈴(CV.井上喜久子) 主人公たちの事故とは別に屋敷に辿り着いた女性。公式で年齢不詳。(永遠の17歳?) ノーマの家に住み込みで勤めるメイドで、休暇を取って大中山町を訪れた。 屋敷にやって来た経緯がはっきりせず、不可解な行動が目立つ。 ・ノーマ・ウェンディ(CV.山口由里子) 関西弁が特徴的なアメリカ人留学生。高校二年生。 財閥の令嬢で親の持ってきた結婚話に反発、子鈴の外出に便乗して家出してきた。 ・華苗(CV.氷上恭子) 主人公が屋敷で出会った正体不明の少女。 記憶がはっきりせず自分がなぜこの屋敷に居るのかも分からないと話す。 極端に火を怖がるほか、常にサクラと名付けた仔犬を連れている。 163 :慟哭 そして…:2008/12/24(水) 12 59 23 ID kmMVNFfq0 ・本編 脱出の手がかりを探して屋敷内を探索する。 その合間に女性キャラとの親交を深めるイベントをこなし(これによってEDが分岐) 失敗するとキャラが死亡する「生死イベント」を乗り越えていかねばならない。 最悪ヒロインたちが全滅しても脱出は可能だが、主人公にも即死イベントがいくつも存在するので油断は禁物。 バイオの洋館というよりは『ミシシッピー殺人事件』を彷彿とさせる屋敷を進む一也。 溝に足をとられて身動きできなくなった千砂を救い(必要なアイテムを持っていないと千砂死亡) 次いで風呂場の浴槽に閉じ込められ溺死させられかけるノーマを助ける。(選択を誤ると…以下同文) この直前ノーマが閉じ込めた風呂場から血相を変えて出ていく子鈴を目撃することができる。 「どうか…黙っていていただけないでしょうか。旦那様に知られたら、私…」 ノーマを見殺しにしようとしたことを隠す子鈴に探りを入れると、 彼女は一也の前で服をはだけてみせ口止めしようとする。 (サービスシーン。このゲームは18禁推奨なので下着までセーフなのだ) 子鈴は雇い主であるノーマの父に虐待されており、ノーマが危険な目に 遭っているのを見て思わず魔が差してしまったのだと弁解する。 その場は追及を止めた一也だったが、後にノーマの口から自分の父親は日本に住んでいないと聞かされる。 子鈴は嘘をついている。 自分を慕うノーマを危険に晒してまで彼女は何を隠そうとしているのか? それとも彼女がこの事件の犯人なのか? この頃、屋根裏部屋で正体不明の少女華苗と出会う。 最初は話しかけてもすぐにいなくなってしまうが、連続イベントをこなすことで徐々に心を開いてくれる。 一也は病弱そうな華苗の体を気遣って暖かい暖炉の部屋に誘う。 ところが燃え盛る炎を見た華苗は突然苦しみ出し、全身に痛々しい火傷のような痕跡が浮き上がった。 「苦しい…!助けて田辺さん…!」 発作のおさまった華苗の体からは火傷の跡が嘘のように消え去り、何を口走ったかも覚えていないと言う。 彼女は一体何者なのか?そして田辺との関係は? 探索を続けていくと、今度は行方不明の女子高生・小笠原直海の死体が石膏像に塗り込められた姿で見つかる。 死体を発見した子鈴は激しく動揺し、涙を浮かべながら桂と何ごとかを話す。 彼女は死体を見てしまったことでショックを受けているんだ、と話す桂。 そして真理絵先生から子鈴が怪しげなメモを持って走っていったと聞く。 一也は彼女を追って追及を続けることにする。 164 :慟哭 そして…:2008/12/24(水) 13 01 52 ID kmMVNFfq0 一也は子鈴を追いつめてノーマの一件についての嘘を暴き、メモを手に入れようとする。 子鈴ルートを進んでいる場合ここで彼女を脅し、服を脱がせて事に及ぶ… と見せかけて脱がせた服からメモを探り出すというエロイベントに発展。 井上喜久子さんの熱演が堪能できる。 手に入れたメモにはある部屋に行って机に置かれた手紙を見ろと書かれてある。 ここで仕掛けられた罠を見破れないと子鈴は犯人に襲われ行方不明に。 罠の回避に成功すると彼女は知っていることを話してくれる。 「すべてお話しします。……わたしは以前、このお屋敷に勤めていました」 現在は廃屋と化している屋敷だが、かつては裕福な芸術家の老人とその親戚にあたる兄妹が住んでいた。 子鈴は自分を家族同然に扱ってくれる彼らと幸せに暮らしていたが、生まれつき 心臓の悪かった妹が中学生になって病状が悪化。町の病院へ入院することに。 続いて屋敷の主人である老人が死亡し、子鈴は屋敷を去って関西に住む外国人の家で働くことになった。 そんなある日、入院しているはずの妹から子鈴のもとに電話がかかってくる。 退院できたのかと問う子鈴に妹は言葉を濁し、自分はもう駄目かもしれないと言い残す。 いいようのない不安を覚えた子鈴は屋敷を訪れることにし、こうして事件に巻き込まれた… 「……わたしがあれこれ訊いたから、邪魔になったんだと思います。 桂様は最初わたしのことが分からなかったようです…… わたしは、その程度の存在だったんだと思います」 偶然を装って屋敷に現れ一也たちと同じ立場を演じていた男。 柴田桂はこの屋敷の住人の一人、子鈴に助けを求めた少女の兄だったのだ。 子鈴はノーマの殺害(未遂)現場で桂の持ち物を見つけ、とっさにそれを隠した。 問いただす子鈴に桂は事情を明かすかのように仄めかしたメモを渡す。 その中におぞましい罠を隠して。 真相の一端に近づいた一也だったが未だ屋敷からの脱出は遠い。 妙な動きを見せる神田川に翻弄されながら真理絵先生を守り、拷問部屋に閉じ込められた梨代の救出を目指す。 「お前にとってその子が大切でも、他人にとってそうとは限らないからな。 ……本当に大事なら、何を言われようと守りきるんだな」 意味深な台詞を吐く田辺を尻目に梨代を救い出す。 田辺出現の時点で必要なアイテムを揃えて助け出すのに成功しないと梨代は死亡。 誰もいなくなった部屋にゴミ袋が散乱している光景が。(中身はもちろん…) 165 :慟哭 そして…:2008/12/24(水) 13 04 19 ID kmMVNFfq0 田辺は機械室で死体となって発見され、桂も血塗れの上着を残して姿を消す。 続いて犯人に追われるいつみと遭遇、最後の生死イベントをこなすことに。 手近の一室に隠れて犯人をやり過ごすのだが、隠れ場所として目をつけた 床下収納には助けを呼びにいったはずのバス運転手の死体が。 なんとここの正解は怯えるいつみを死体と一緒に床下に押し込むこと(笑) このイベントの後いつみから手に入れた鍵でエレベーターシャフトへ進入できるようになり、 とうとう屋敷からの脱出口が開かれる。 出口が見つかり、ここまで生き残った人々を外へと導く。 基本的にはこのまま主人公の一也も屋敷を脱出し条件を満たしたヒロインとのEDに進むのだが、 梨代・子鈴・華苗には続けて屋敷を探索し犯人と対決するルートがある。 屋敷に残された最後の一部屋に辿り着く一也。 姿を消していた華苗が現れ、「全てを思い出した。この部屋に入ってほしい」と告げる。(華苗ルート) 子鈴によればここが桂の妹の部屋だという。全ての鍵はここにあるはずだ。(子鈴ルート) 室内に踏み込む一也。 そこには人体の組織らしき奇妙な標本と焼け焦げた病院のカルテ、 そしてベッドに横たわる一人の少女の亡骸があった。 「ここで何をしている」 「それはこっちの台詞だ。これは人間の皮膚だろう?あんたは一体何をしようとしているんだ」 「これから死ぬお前に言う必要があるのか?」 部屋に置かれた医療器具からメスを取り出す桂。 「もうやめろ!この子は……華苗ちゃんはそんな事望んじゃいないんだ」 166 :慟哭 そして…:2008/12/24(水) 13 07 19 ID kmMVNFfq0 ──桂の妹・華苗は心臓の治療のため大中山総合病院に入院していたが、 医療ミスによって余命いくばくもない状態だった。 そんな時病院で火災が発生。病院側は医療ミスの証拠を隠滅すべく この機に乗じてカルテを焼き、炎の中に華苗を置き去りにして始末しようと企む。 華苗は火災現場で行方不明になったことになるが、 彼女に好意を持っていた研修医の田辺によって救われていた。 医学生である桂は屋敷に華苗を連れ帰り田辺とともに治療しようとするが、 医療ミスに加え全身に大火傷を負った華苗の容態は手の施しようがなかった。 絶望の中、桂は二つの計画を立てる。 一つは医療ミスの当事者である担当医の小笠原・院長の笹本(梨代の父)への復讐。 そしてもう一つは若い女を殺して皮膚や内臓を奪い華苗を蘇生させる研究材料とすること。 狂気に侵された桂の計画に華苗を助ける際に負った怪我のため死期を悟っていた田辺は合意。 まず小笠原の娘直海を誘拐し、犯行を目撃した郵便局員を殺害した。 次の標的として田辺は梨代を尾行してバスに乗り込み、 桂が乗用車で事故を起こして一行を屋敷へと誘い込んだのだ。 「よくもやってくれたな。お前のために計画が滅茶苦茶になったよ…」 桂の誤算は主人公一也の思わぬ活躍と、自分の過去を知る子鈴の存在だった。 だがそれももはや関係ないと桂はメスを握りしめる。 (華苗ルート) と、横から伸びた手がそれを制止した。 「華苗……」 一也は見た。この悪夢のような屋敷で出会い、短い間ながら心を通わせた少女の幻影を。 最愛の妹の想いに触れた桂は一也を解放し、警察へ自首することを約束する。 もう少しだけ華苗のそばにいさせてくれと言い残して。 (子鈴ルート) 一也を救ったのは間に割って入った子鈴だった。 お前とは争いたくない、と桂は狼狽しメスを手離す。 「もうこれ以上罪を重ねないで……」 お前を殺したくない。大人しくしてくれと繰り返す桂を子鈴は奪ったメスで刺してしまう。 167 :ゲーム好き名無しさん:2008/12/24(水) 13 14 42 ID kmMVNFfq0 補足 ・華苗は主人公たちがやってきた時点で既に死亡しており、 屋敷で出会った彼女は幽霊である。一行の中で 華苗の姿を見たのは主人公(とラストでの桂)だけ。 ・子鈴ルートの桂は一命をとりとめて逮捕される。 警察に自分を刺した子鈴を庇う供述をし、 面会に来た子鈴に華苗の死を受け止めてやり直すと語る。 その他のルートでは桂は行方不明になり、後に華苗の遺体の傍で自殺したとも。 ・田辺の死因は病死。少なくともバス運転手殺しと梨代の殺害は彼の犯行と思われる。 仔犬のサクラは彼が華苗の誕生日にプレゼントした本物の犬で、 主人公の家で飼われることになる。 ・真理絵先生は以前車で神田川をはねてしまったことがあり、さらに得意の盗聴で 学校の教頭と不倫関係にあることをつかまれ脅迫されている。 ・いつのまにか姿の見えなくなる神田川は実は犯人に襲われて監禁されており、 事件解決後に警察に保護される。ストーリー上こいつだけが絶対に死亡しないうえ、 子鈴がノーマを見殺しにしようとしたことをネタに自分のメイドにする 「おじいちゃんハッピーエンド」(子鈴ノーマルエンド)なんて代物まである。 ・屋敷の怪しい仕掛けの数々は変わり者の芸術家が創作のインスピレーションを 得るために作ったという設定。しかし落ちたら死ぬ深さの落とし穴があったり 子鈴が暮らしていたと思われるメイド部屋は外から鍵がかかり中からは 開けられない謎の仕様だったりする。いったいどんな芸術を生み出していたのか…? 168 :慟哭 そして…:2008/12/24(水) 13 17 53 ID kmMVNFfq0 終了です。 メインヒロインなのに梨代の扱いが薄いですが、 ストーリーにそこまで関わらないのと単に よく覚えていないので割愛しました…
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エピローグ「動き出す刻、そして…」 前話 最終話「天の光は全て星」 → エピローグ「動き出す刻、そして…」 作戦目的 出現条件 勝利条件 1. 尸逝天の撃墜。2. 4ターン目を迎える。 最初から 敗北条件 1. 味方戦艦の撃墜。 最初から 備考 味方ユニット チーム 機体 メインパイロット 出現条件 参考 ラー・カイラム ブライト 初期 母艦選択×3 出撃選択×20 敵ユニット チーム 機体 メインパイロット 出現数 出現条件 Lv HP 最大射程(P) PP/資金/Zチップ アイテム 参考 N H N H N H ??? 尸逝天 尸空 1 初期 75 188000 9(0) 36/42000/72 - 2回行動極MAP兵器HP回復(中)EN回復(大)対精神攻撃スフィア・アクト サイデリアル アンゲロイ イドム 6 62 12500 7(3) 6/3500/12 - アンゲロイ イドム 62 12500 7(3) 6/3500/12 - サイデリアル デイモーン イドム 12 62 9100 6(3) 4/4000/10 - デイモーン イドム 62 9100 6(3) 4/4000/10 - 攻略アドバイス 味方全機のHPが75%に減少している。 尸逝天のスフィア・アクトは、気力140以上で、10マス以内にいるユニットのSPが回復しなくなる効果。「イノベイター」「SP回復」や、強化パーツによる回復も出来なくなるが「チャージSP」や「期待」による回復は可能。フェイズ開始時の自動回復を封じられる。 強敵は尸逝天のみ。ガドライトよりは多少マシだが頑強なのは変わらない。幸いR系の特殊効果は通じるので、装甲をモロイやマジンガーで下げ、気力は「脱力」とバサラの歌で下げれば楽になる。倒せない場合は「絆」で回復しつつ耐えよう。4ターンPPまで持ちこたえればイベントでクリアとなる。 戦闘前会話 尸空の初戦闘 ヒビキVS尸空
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別れ、そして…… ◆NaLUIfYx.g 「み~、何もないのです……」 「そうだね、なかなか見つからないね」 梨花が残念そうに呟き、それに賛同するリンク。 ここは学校内、校舎の出来具合から小学校に見えた。しかし、そこには元気にはしゃぐ子供達や、勉強を教える先生はいなかった。 4-2と書かれた看板、生徒数30人ぐらいであろう教室に、梨花と灰原とリンクの3人が寂しくいた。 灰原は未だに気絶中、リンクと梨花は何やらロッカーの中を物色していた。 3人は学校に入るや否や、颯爽と玄関内へと入り、梨花の提案によりそのまま土足で侵入した。 体操服やスクール水着が置いてある場所といったら教室、自分ぐらいのサイズがあるであろう4年生の教室へと入っていった。 そして梨花の読み通り、教室内の机の脇にかかってある体操着袋に、体操服がご丁寧に畳んで入っていた。 さらにはタオルも置いてある。シャワーまでとはいかないが、体を拭くには十分であろう。 梨花が教室内で着替えようとした時、リンクが外に出ようとしなかったので、 「み~、リンクは僕の姿を見たいのですか?」 と、恥ずかしそうに言う。 リンクはそれにノックアウト、顔を赤くして扉を豪快に開けて外に出て、豪快に閉めた。 その行動に梨花は心の中で笑う。 (リンクはやっぱり可愛い所もあるのね) 廊下でリンクは何を思っているのだろうか? もしかしたら自分の体を想像しているのかもしれない。 ……この胸のない体を…… そう思うとちょっぴり腹が立った。こういうとき沙都子の体が羨ましく思える。しかし、思っても仕方ない。 梨花はため息を吐きながらも、自身の服を脱ぎ始めた。 テキパキと着替えて、梨花はリンクを呼び、前に着ていた服はランドセルの中へと放り込んだ。 サイズも自身と合っており、殺し合いをする格好には見えないが、動きやすくなった事実もある。 リンクにとっては体操服など初めてみる服、顔を赤くしながらもどうしても目をやるところに困った。 それがおかしかったのか、梨花は意図的に机の上に座って露出している太ももあたりを強調する。 その行動にさらに焦ったのか、体を反転してなにやらぶつぶつと呟くリンクにさらに内心笑う梨花。 梨花の読みがあっているならば、きっと「落ち着け落ち着け」なのだろう。 まぁこれ以上弄っても時間の浪費、梨花は「我慢してくださいなのです」と言い、これからの事を相談した。 その結果、こういう事になっている。 今、このパーティで足りない物と言えば武器だ。刀剣類が一つもない今、敵と戦闘になった時確実に不利になる。 そう思って、生徒が使っているロッカーには何か有効活用出来る武器がないか探していたのであった。 リンクは練習もかねて、あるるかんを使う。 出席番号の始まりと終わりから同時に調べていって、結果は現在の状況、収穫は未だになかった。 二人とも出るため息、別の教室のロッカーを探そうかと、そう思った時、 『わ、わだくじ、忍『ガガ、ピー』属、『ピーガガガッ』寺乱太郎は、人をじなぜてしまいました。 さ、3人も、死なずに済んだ人を死なせてしまいまじ『ガガーッ、ピーー』。 ここに、みなさんにお詫びの言『ピーガガガ』く……』 どこかの窓が開いていたのだろうか、何やら声が聞こえた。 男の子の声、尚且つその子は泣いていた。 そして繰り返される同じ言葉、途切れない様子は一切ない。 「あれ? あの声の持ち主は……?」 「あれは拡声器と言うのですよ、声がとても大きく聞こえる道具なのです」 リンクのない知識を、梨花が伝える。しかし、ところどころ雑音が聞こえて、壊れている様子であった。 加えてその声は涙声、何かあったのかは誰だってわかる。 つまり、 「あの子は助けを求めているのかな?」 「そうかもしれないのです。でも罠の可能性もあるのです」 リンクが1つの結論を言い、梨花が別の可能性を見出だす。 つまり、あの涙声は罠であって他の参加者を呼ぶ餌、餌にかかったらその人物を殺そうという考え。 その可能性は十分にある。 ちょっと考えれば、こんな状況でそれを言うことは自殺行為以外何物でもない。 やる気のある人間に居場所を伝えて、殺して下さいと言っても過言ではなかった。しかし、あくまで可能性である。 聞こえて来る言葉から推測すると、彼は3人もの人を見殺ししたらしい。 普通の子供がそんなことをしたら、精神など持つはずがなかった。 そして、ランドセルの中にあったのか、外に落ちていたのかわからないが、壊れた拡声器が目の前あったら? それらの条件が重なれば、涙声で必死に助けを請う姿が容易に想像できた。 リンクはそっちの姿が浮かんでおり、助けられずにはいられなかった。 梨花を守れるなら守りたい。しかし、すぐ近くに助けを請う人間を見捨てる程リンクは冷たくなかった。 こうしている間にも、声が大きくなって近付くのが分かる。 助けられるのは自分ぐらいしかいない。 リンクは梨花の方を向く。 梨花は何か言いたげなのかリンクを、不思議そうに見守る。 「ごめん、梨花ちゃん……どうしても行きたいんだ」 リンクが自分の思いを伝える。 決心した眼つき、こうなったら例え断ったとしても行ってしまうだろう。 梨花はちょっと残念そうな顔になる。しかしそれも一瞬、すぐに笑顔に変わった。 「こうなったリンクは誰にも止められないのです。僕たちはここで隠れんぼしてますので、早く見つけてください」 「にぱ~☆」と可愛らしい声を出す。 これは梨花なりのOKサインであった。 断っても行くのだから、せめて後味が悪くならないようにと梨花なりの思いがあった。 確かにここには隠れる所はある。 障害物もいくつかある。教室に入っても2箇所出口があるので逃げるのにも問題はない。 それはある程度ここが安全であることの証明だと梨花は思った。 梨花自身は罠であると思う。だから梨花が行っても、それはリンクの足を引っ張ってしまう。 それだけは絶対避けなくてはならない道、ならば自分が安全な所に居るのがせめてもの慈悲である。 そこまで梨花は考えていた。リンクも、まさか梨花からそのような答えが返ってくるとは思わなかった。 だが驚くのは一瞬、すぐさま笑みで返す。 「ありがと、大丈夫すぐに戻ってくるから!」 と、手を振って教室を出て行き、声のする方へと向かって行った。 梨花も手を振る。別れを惜しまずに、帰ってくる事を祈って…… (さて、どうするべきかしらね) ここに人がいるなんてそう易々と気づくはずがなかった。 それはずっと前から自分達を監視している人ぐらい、そんな人がいる気配などない。 ならばリンクが行ってしまったこの時間何をしてよう、窓からリンクの様子を伺うべきであろうか? 未だに拡声器の声が聞こえる。故にどの辺にいるのかもわかる。 その為には気絶している灰原も連れて行かなければならない。と、梨花は気絶している灰原の方に近寄り、座り込む。 仮に戦闘になったとしても、さすがにこの子みたいな人ではないであろう…… 「み~、何であんな薬品を知ってるのか不思議不思議です」 と言うが、もちろん返事は返ってこなかった。 手錠もかかって身動きは取れない。 仮に暴れたとしても両手が塞がれている灰原には、負ける気がしなかった。 (どうせ手が動けないのならここに放っといても大丈夫かしら?) その考えは辞める。後で起きたら色々聞いた方がいいと、そう思ったとき、 ――カタ―― 途端音が聞こえた。 それは小さな音、普通に聞き過ごしてもおかしくない音であったが、梨花は黙りこみ硬直する。 一筋の汗が流れて、頭が働く。 梨花は見過ごしていた点があった。 この学校に入ってから、2人は定期的に喋っていた。他に話している人はいない。 ある程度の距離にいたら、気付かれてもおかしくなかった。 それでまず監視しなくても2人の人間がこの学校内に入ったと気づかれる。 それに足、外の森の中をずっと歩いていた靴は確実に泥で汚れていた。 そして、その靴でそのまま学校内に入ったらどうなる? 僅かながら廊下に泥が途切れ途切れついても不思議ではない。 確かに梨花の考えは間違いではなかった。しかし、この学校内に元から人がいる可能性を忘れていたのであった。 未だに襲われる気配がなかったゆえの油断。 その間にも音は大きくなる。梨花は激しく動く鼓動を落ち着かせて、どうするべきかと考える。 逃げる? ……いや無理であろう。自分の運動神経はあまりよくない。 相手は準備万端の状態、振り払える自信がない。 隠れるか? それもダメだ。既にこの教室に追い込まれているのだから隠れても探し出されるに決まっている。 今まで梨花が思っていた事は、実は勘違いしていた事が今になってわかる。自分の失敗に激しく後悔した。 ならば最後の選択肢――戦う、それしか梨花の選択肢はなかった。 その結論に至るまで僅か数秒、動くときに邪魔になるランドセルを置いて、掃除用ロッカーからT字箒を取り出した。 一回強く握って、使いやすさを確かめる。 (うん、悪くはない) 昔、彼女がいた別の世界でモップを使って戦った事があった。 あの時は一分だけでもいいから時間を稼げばよかった。しかし、今回は違う。 相手を倒さなければならない。しかも、失敗したら確実に死ぬ。 助ける人はいない。ここは自分がなんとかしなくてはならない。 足音はさらに大きくなり、もう少しでこの教室に辿り着く。 音の方向から入って来るのは前方入口、梨花は走る。僅かでも有利な状況へと持っていく為に息すらも潜める。 チャンスは一度、相手がこの教室に入った瞬間思いっきり土手っ腹か胸辺りを殴る。 それで倒れない人間などいない。そこで追い討ちをかける作戦であった。 時間がない分作戦は即席、幾多の不確定要素はあるがわがままなど言ってはいられない。 絶対に帰る、帰って皆で幸せを手に入れる。 それの幸せが古手が手に入れた最高の世界、それを無駄には出来ない。 足音が止まる。敵とはもう壁という障害物がなければ、顔を見合わせる距離 鼓動が早くなる。全身から汗が吹きだしている感覚が梨花をさらに焦らせる。 疲れているわけでもないが、息が早くなる。 (大丈夫、きっとやれる……やれるはず!) 梨花は箒を軽く頭に叩いて落ち着かせる。 そして……扉は開かれた。 一瞬遅れて入り込む何者か、 二瞬遅れて梨花の気合いを入れた声と共に繰り広げられる攻撃。 腰の捻りと遠心力を使って自身の持てる最大速度を箒に注ぎ込む。 言うならばまさに気付けば……という状態、侵入した子に避ける術はきっとないはず! そのまま箒は、敵の胸辺りに直撃した。 「げふっ」という声と、何やら重い音と共に宙に浮く敵。 そのまま廊下にへと再度放り出された。 梨花自身手応えはあったが、人間の肌感触ではなかった。 もっとこう……堅い何かが防いだ感じ…… 「げほっ、げほっ……」 咳込む敵によって、次するべき行動を思い出す。 脳震盪でもなんでもいいからとにかく気絶させる。 梨花は思い切って開いている扉の真正面――即ち敵の真正面に向かった。 と、そこにいたのは…… 手にはモップ! 着物の間にリコーダーをさし、極めつけは頭に赤ブルマ! あまりの敵の格好に、肩がずるっと落ちて梨花はこけそうになった。 それを片方の足で踏ん張り、耐えた。しかし、追撃をすべきか悩む。 むしろ敵の格好に困惑した。 (な、な……ヤク女の次は変態男なの……?) あまりの光景に思わず立ちつくす梨花。 咳き込む謎の人物は両手を挙げて降参のポーズを取り、梨花の顔の方へと向いた。 「いやはや……いきなり襲われるとは……ん?」 最後の疑問の投げかけと同時に梨花の下の方を見て、何か閃いたのかポンと手を叩く。 「なるほど、これはそうやるのですか」 梨花は直感で感じる。多分赤ブルマのことを言っているのだろう。 そんなことより、 (ここにはまともな一般人はいないのかしら?) 心底呆れる梨花 いや、この目の前にいる少年こそ数少ないまともな一般人なのだが…… そして後ろの方で目覚める少女 このタイミング、この状況 彼女のすぐ傍には梨花のランドセルが置いてあった。 【D-4/学校4階、4-2教室内/1日目/昼】 【古手梨花@ひぐらしのなく頃に】 [状態]:色々と疲労困憊、困惑 [装備]:T字箒 [道具]:基本支給品、不明支給品×1(確認済み)、5MeO-DIPT(24mg)、エスパー錠の鍵@絶対可憐チルドレン 、平常時の服 [服装]:体操服。体操着に赤ブルマ着用です [思考]:もう一体なんなの…… 第一行動方針:目の前にいる変態男(一休さん)をどうするか 第二行動方針:リンクを待つ 第二行動方針:同行者を増やす 基本行動方針:生き延びて元の世界に帰る 参戦時期:祭囃し編後、賽殺し編前 [備考]:梨花のランドセルは灰原の目の前に置いてあります 【一休さん@一休さん】 [状態]:胸部に痛み(通常行動にはあまり問題なし) [装備]:シャインセイバー(サモナイト石)@サモンナイト3 体操着(着物の下)、教科書(服の下に仕込んである) リコーダー、モップ、赤ブルマ(頭に被っています) [道具]:エルルゥの薬箱の中身(ワブアブの粉末、カプマゥの煎薬、ネコンの香煙、紅皇バチの蜜蝋) @うたわれるもの 体操着袋、チョーク数本、雑巾、ブリキのバケツ、ホース数m、教科書数冊 [思考] いやはや、それは穿く物なんですか 第一行動方針:あわてない、あわてない 第二行動方針:目の前の女性(梨花)の誤解を解き、コンタクトを取りたい 第三行動方針:驚く事ばかりだけれど、周囲への理解と食料の確保をしたい 第四行動方針:余裕があれば、森にでも骨格標本を埋葬し供養したい 基本行動方針:ゲームをうまく脱出する [備考] 懐と体操着袋とバケツに細かい荷物を分けて入れています。 水道の使い方、窓や扉のカギの開け方を理解しました。 ブルーを不思議な力(スタンガン)を持った神仙または学術者の類と思っています。 【灰原哀@名探偵コナン】 [状態]:健康、目覚め [装備]:エスパー錠@絶対可憐チルドレン [道具]:基本支給品、ふじおか@みなみけ(なんか汚れた) [服装]:子供服。着方が乱暴でなんか汚れてる。 [思考]:あれ……ここはどこかしら? 第一行動方針:目の前の状況に対処 第二行動方針:罪を償うため、自分を汚す。 参戦時期:24巻終了後 [備考]:灰原は、この世界を現実だと思っていません。 * * * ある程度の情報交換を行った三人であったが、とくにそれといった有力な情報は持っておらず、自己紹介程度に止まった。 それらを終えた後、「どうしようか?」と聞く小狼に、「腕が痛いから保健室に行きたい」と答えるコナン。 ネギも戦闘による疲労感が溜まっており、小狼もさくらが学校に行くかもしれないと判断、2人共賛成した。 歩いている間は無言であった。 いつ襲われるかわからない状況、そのような状況下で敵の位置を教える会話は無用であった。 とりあえず小狼が先頭に、コナン、ネギと続いた。 小狼が前方を注意、ネギが後方を注意という役割で、間に挟まれたコナンは違う事に集中できる余裕があり、この殺し合いについて考え始めた。 (とりあえず全ての常識を捨てよう、それが脱出する為の第一条件だ。ネギと小狼の話を聞く限りこいつらは俺の世界にはいない。 あいつらがこんな事で嘘をつく意味もないし、他の出会った奴らからでも容易に判断できる。 つまり、あのジュダって野郎は幾多の世界の人間をこの空間に呼び寄せた、となる。これらをやる目的とかはどうでもいい。 これから確実に問題となっていくのが脱出手段……がないから困っているんだよな。 1番の邪魔はこの首輪、2番目にこの空間が島であることを……二重の罠が張られているって事だな……) そう言いながら地図を取り出す。 地図には沢山の施設がおいてある。今から行く学校で休憩してからどうするべきか……と悩む。 (ネギとかの魔法でなにか空間移動的な魔法はないのか? それだったら首輪を解除すればいけると思うのだが…… だがその為には首輪を解除しなきゃならない。あのジュダって野郎がそんな魔法染みだ事をしてるんだから、この首輪も科学じゃなくて魔法で出来ているのだろう。 ようはその役目を担うのはネギや小狼って事なのか? 俺は何にもできねえのか? 落ち着け、考えるんだ工藤新一 お前にしか出来ない事があるはずなんだ。それは逆に言うと俺は死んではいけない存在でもあるんだ。……バーロ) 自分に喝を入れる。俺はこんな所じゃ死ぬわけがねえ、と ここの殺し合いはよく出来ている。 よく出来ているから完璧に見える。しかし、この世に完璧はない。 どこか必ずミスっていうのが存在する。 1人で見つからないなら二人で探せばよい、2人で見つからないなら3人で探せばよい。 それが仲間ってものではないのか? このわずか数時間で出来た仲間を信頼しようではないか? 彼らもある程度教養のある人達だ。 3人寄れば文殊の知恵、やってやろうじゃねえか コナンは強く願う。そしてこれからのするべき事を見極める。 「大丈夫ですかコナン君?」 そんなコナンの様子がちょっと変だと気づいたのか、ネギが声をかける。 小狼は気にせず黙々と歩いていく為、コナンの様子には気がつかなかった。 もっとも、ここで足を止める気などなく、コナンも歩きながら答える。 「あぁ、一人で悩んだってしょうがねえよな!」 「……はい?」 コナンの言っている事がよくわからず、首を傾げなんとも間抜けな声をだすネギ。 もう子供の役を演じる必要などない。 この世界での知り合いは灰原だけ、ここで自分の本性を晒しだして何か問題があるのだろうか? そしてコナンは自然と笑みが浮かべてくる。 敵は強大だ――だからこそ倒しがいがある。それは完全犯罪に挑戦する探偵の顔であった。 学校までは近かったのか、歩いて十数分程度で着いた。 ご丁寧に校門から堂々と入る。 右手にはプール、左手には体育館、そして正面には学校。 目の前に広がる校庭には人影一つない。 学校内はどうなっているかよくわからかった。 窓に人が近づいてくれればわかるのだが、そんな様子はどの窓からもしない。 ここですべき事は休養とコナンの骨折の治療、それらに最適な場所は一つだけ。 保健室、そこに行けばある程度の治療薬やベッドが置いてある。 まさに休憩所としてはうってつけの場所であった。 そして学校の玄関に入ろうとしたその時、 『わ、わだくじ、忍『ガガ、ピー』属、『ピーガガガッ』寺乱太郎は、人をじなぜてしまいました。 さ、3人も、死なずに済んだ人を死なせてしまいまじ『ガガーッ、ピーー』。 ここに、みなさんにお詫びの言『ピーガガガ』く……』 声が聞こえた。 それはまだ小さい声であった。しかし、3人の耳にはちゃんと入っていった。 音量や音質から拡声器を使っているのかと思われる。しかし、壊れているのかところどころ声が飛んでいる。 止まる足、音の方向から大体北東であった。 絶えず続く涙声、声は次第に大きくなっていく――近づいている証拠だ。 コナンはこれを罠だと判断できた。 ずっとここまで拡声器を使ってきて、誰一人襲わないし、誰一人助けようとしない。 そんな事はありえない。ありえるはずがなかった。 それならば答えは一つしかない。 助けに来た人間が殺された。襲ってきた人間を返り討ちにした。 それぐらいの力量を持っている人間だという事。 強力な武器か、強力な力か、どちらかはわからないが無闇に突っ込んではならない。 さらに疲労感が溜まっているネギと片腕骨折のコナン、挑んでも3対1であるがあまり有利な状況ではなかった。 戦うならば作戦を駆使して不意打ちをかける。それでもリスクが高い。 ならばここはやり過ごすのが得策、三人とも声には出さないが同じ事を考えていた。 こうしている間にも声はどんどん大きくなっていく、自分達の存在を気づかれる前に学校内に入ろうとしたが、一人だけ足が止まっていた。 確かに自分達ならばこれが罠であると気づく。しかし仲間はどうだ? 自分の仲間にこれが罠だと感じずにそのまま助けに行く人間を――小狼は知っていた。 (さくら……) この殺し合いに参加している1人の女性の姿が思い浮かぶ。 彼女なら行くかもしれない。この声を聞いて、彼の元に歩み寄るかもしれない。 さくらがこの学校にいる可能性は高い。こういった建物は少し人を安心させる部分がある。 ここで怖がって隠れていて、あの声を聞いていたら瞬くもの間に行ってしまう、そんな性格であった。 そしたら彼女はどうなる? 決まっている。罠であったら殺され、罠でなくても他のやる気のある人間に殺されてしまう。 小狼の考える事は可能性の低い事。 しかし、この近くにさくらがいるだけで成り立ってしまう。 思ってしまったからには頭から離れない。 さくらが殺されてしまう光景だけが頭にこびりつく。 そんな事は防がなければ…… 「あのさ、あの拡声器使ってる人の所へ行っていいか?」 わかっている。こんな事を言われてもなんて返されるのか、 予想外の提案に驚くコナンとネギ、少し間を置いてコナンが答える。 「な……何を言ってるんだよ。あれはどう考えても罠じゃないか」 わかっている、あれが罠である事ぐらい だけど行かなければ、たとえ可能性が0に近くても、そこにさくらと出会える可能性があるのならば俺は行く。 二人はずっと止め続けるだろう。 正直嬉しい、自分の安否を気遣ってくれるのだから、でもたとえそれでも行かなければならない それならば、たとえここで別れたとしても何の惜しみもない。 「ならば、俺一人で行く。これは俺一人が決めた事だからお前達には迷惑をかけたくない」 「っておい! 本気で行こうとしてるのか?」 「俺は本気だ。止めたとしても行かしてもらう」 口調が変わった。ここでコナンが力づくで止めようとするならば、こちらも容赦しないと伝えるかのようであった。 髪を乱暴にくしゃくしゃにするコナン、小狼の予想外の言葉に苛立ちを覚えていた。 ネギは黙って悟った。小狼が行く理由を…… と、ネギと小狼の目が合った。 静かに微笑んで小さく頷くネギ、軽く会釈する小狼。 それだけ十分だった。二人の意思は互いに伝わった。 そして、小狼はそのまま走り去っていった。 「あっ、おい!」 追いかけようとするコナンを止めるネギ。 「僕達が今行っても無駄です。今はコナン君の腕の治療が大事でしょ?」 ネギの思いを伝える。今すべき事はコナンの腕の治療である。 コナンは無理をしていた。これ以上放っといてしまったら、確実にその腕は悪くなってしまう。 なぜ無理をしようとしたのか? それは2人に迷惑をかけたくなかったからだ。しかし、ネギにはばれいてた。 いや、小狼もわかっていたのかもしれない。だから1人で行ったのだ。 せっかく出会えた、この殺し合いの中でまともな人間、コナンもネギもそんな人を見捨てるわけない。 コナンもネギも出来る事なら小狼の助太刀に行きたい。しかし、それよりもやらなければならない事がある。 今はコナンの右腕の治療が最優先課題、拡声器の使用者の所へ行くのはその後であった。 それをネギに任せるよう小狼は伝えた。 そしてそれに頷くネギがいた。 二人の意思は確実に的確に繋がった。 そしてそれでも、それでも小狼の事を仲間だと思うなら…… ――助けにきてほしい―― その答えも決まっている。 ネギの手を左手で振り払い、早足で前を歩くコナン。 「わーったよ……さっさと応急処置するぞ」 ネギの方を見ないで呟くコナン、「わかりました」といネギ。 次の言葉は出さない。 「その後小狼を助けるぞ」とは言わなくてもわかっているのだから…… 【D-4/学校1階、玄関内/1日目/昼】 【ネギ=スプリングフィールド@魔法先生ネギま!】 [状態]:胸に斜めに大きく浅い傷痕(ただしダメージはほとんどない)。魔力を相当使ってだいぶ疲労 リリスの唾液の催淫作用は解けました [装備]:指輪型魔法発動体@新SWリプレイNEXT [道具]:なし(共通支給品もランドセルもなし!) [思考]:小狼君……無事でいてね 第一行動方針:コナンの腕を治療する 第二行動方針:その後小狼の元へと急行する 第三行動方針:出来る事なら魔力回復の為休みたい 第三行動方針:二人(エヴァ&小太郎)と、コナンのお友達(灰原)、小狼の仲間(さくら)を探す 第四行動方針:18時のリリスとの約束に遅れずに行く 最終行動方針:ロワから脱出する [備考]: リリスと殺害数を競う約束をしています。待ち合わせは18時にB-7のタワーです。 催淫作用は解けましたが、襲ってくる存在には容赦するつもりはないようです。 【江戸川コナン@名探偵コナン】 [状態]:右腕骨折 [装備]:はやぶさの剣@ドラクエ [道具]:支給品一式、バカルディ@ブラックラグーン、銀の銃弾14発、 シルフスコープ@ポケットモンスターSPECIAL 蝶ネクタイ型変声機@名探偵コナン 殺虫剤、リリスの食料と飲み掛けの飲料水 [思考]:急ぐぞ……これで小狼が殺されるなんて絶対あってはならねぇ! 第一行動方針:自身の右腕の応急手当 第二行動方針:その後小狼の元へと行く(拡声器の音の方向から大体の場所を判断しています) 第三行動方針:灰原とネギ、小狼の仲間を早めに見つけたい 第四行動方針:リリスを倒す為に協力してくれそうな人物を探す 最終行動方針:ロワから脱出する [備考]: リリスと殺害数を競う約束をしています。待ち合わせは18時にB-7のタワーです。 バカルディと飲み掛けの飲料水は、リリスが口をつけたため弱い催淫効果を持っています。 ≪099-3 霧中逃避行 ~Panic Hopper~ 時系列順に読む 100-2 衝突、そして……≫ ≪099-3 霧中逃避行 ~Panic Hopper~ 投下順に読む 100-2 衝突、そして……≫ ≪046 5MeO-DIPTの恐怖 リンクの登場SSを読む 100-2 衝突、そして……≫ 古手梨花の登場SSを読む 112 でにをは、そして正しすぎる拳(前編)≫ 灰原哀の登場SSを読む ≪087 未知との遭遇、知らぬが仏 一休さんの登場SSを読む ≪077 邂逅 李小狼の登場SSを読む 100-2 衝突、そして……≫ ネギの登場SSを読む 107 デカイ悩みなら抱えて進め≫ 江戸川コナンの登場SSを読む
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再会、そして… ◆LKgHrWJock 「……イオスがな、穏やかな顔で笑うようになった。 驚いたよ、あんな風に笑うとは。以前は張り詰めた表情ばかりしていたのだがな」 「それはルヴァイドが変わったからじゃないかな。 イオスはルヴァイドの苦しむ姿を見続けるのが辛かったんだと思うよ」 俺なんて居なくても人は笑顔になれるし世界は勝手に動いていくからさ、 やっぱ俺なんていつ死んでもいいんだよな、そんな確信に侵食されながらマグナは答える。 しかし分からない。何故ルヴァイドは唐突にイオスの話を始めるのだろう。 話があると言われたからついてきた。 月下の平原にルヴァイドと二人、半歩前を行く彼の表情は窺えない。 ここまで来ると、振り返ったとしてもホームズやカトリやハミルトンの姿はよく見えないだろう。 出会ったばかりの人間、他の世界から来たという三人を遠ざけまでして話すことが、何故イオス? 違和感を覚えつつも、まあどうでもいいや、マグナは流されることにした。 「しかしイオスに言わせれば、俺が変わったのはおまえと行動を共にするようになってからだそうだ」 「でもさ、ルヴァイドが変わったのは、ルヴァイド自身の資質によるものじゃないかな。 絶望から這い上がったのはルヴァイドだろ、ルヴァイドにそれだけの強さがあったってことだと思うよ」 俺とは違ってさ。マグナは心の中でそう呟いた、ルヴァイドの背に笑顔を向けながら。 不意に足を止め、マグナを振り返るルヴァイド。その表情は厳しく、決然たる覚悟を感じさせる。 「ルヴァイド……」 「マグナよ、再会を果たしたばかりだが、おまえと共に行動出来るのはここまでだ。俺は独りで動く」 「ちょっと待ってくれよ、いきなり何言い出すんだよ……」 「俺のような罪人がいては、“ゲーム”に抗う者たちの団結を阻害しかねぬ」 「そんなことないよ。ルヴァイドは罪を償おうとしてるじゃないか。みんなだって分かってくれるよ」 「いや、その必要はない。理解は望まぬ」 「なんでだよ、なんでそんなこと言うんだよ……、俺、わけわかんねえよ……」 いや違う、訳が分からないのではない、ただ、受け入れたくないだけだ。 何故ルヴァイドがこんな選択をしなければならないのか、どうしても納得出来ないのだ。 ◇ ホームズと共にリュナンを捜索していたマグナは、遠方に不審な影を発見した。 初めて目にする巨大な召喚獣、慎重に距離を詰めていくと、それを従える者が居ることに気付く。 ホームズはその召喚獣をドラゴンゾンビと呼んだ。彼の元いた世界から召喚された魔物で、 丸腰同然の今の二人の手に負える相手ではないという。 しかし、錯乱状態のリュナンがそちらに向かった可能性もあり、逃げるわけにはいかない。 相手の様子を遠目で窺っていたマグナはふと、ドラゴンゾンビを従える者の背格好が ルヴァイドに似ているのではないかと感じた。しかし、もし間違っていたら? そのときはまたホームズに怒鳴られるだろう。また足手纏いだと罵られるだろう。 口を噤むマグナ、その視界の彼方に人影がもう一つ現れる。 おぼろな姿はこちらへと駆け出し、ホームズの名を呼ぶ少女の声が風に乗って耳に届く。 カトリ、とホームズが声を上げる。これまで見せたことのない無防備な表情。 マグナの制止を振り払いホームズは駆け出す、カトリ、カトリと繰り返しながら。 人目もはばからずに抱き合う二人、しかしマグナが追いつくと ホームズはばつが悪そうな顔をして少女――カトリ――から身を離す。 しかしその目に滲んだ涙をマグナの劣等感は見逃さない。胸の奥から熱が失せる。 人にはうるさく言うくせに自分は勝手な真似ばかり、そんな不満に心が醒める。 「剣か弓があれば俺に貸してくれ」と口にするホームズ、自衛のための武器を求めるその姿すらも 好きな女の前でいい格好をするべく手柄を独占しようとしているように見えてしまう。 しかし不信感はすぐに紛れた。カトリと行動を共にしていたルヴァイドと再会を果たしたためだ。 アルフォンスと同じ名を持つ聖騎士、リィンバウムともリーベリアとも異なる世界から召喚されたという ランスロット・ハミルトンとも知り合い、彼を死なせるまいという思いがマグナの心を強くした。 C-3エリアの村落を遠方に臨む平原で食事を摂り、休憩を兼ねて情報交換を行なった。 まずはリュナンの話。自分たちよりも北に先行していたルヴァイド一行なら 村に向かったリュナンに遭遇した可能性が高いと思ったが、結局手がかりは得られなかった。 やがて話題は先程の臨時放送へ、アメルの死に負けまいとするマグナを絶望させた声へと移る。 その内容もさることながら、マグナとルヴァイドが問題視したのは放送を行なった者のこと。 彼らがかつて倒したはずのキュラーがこの“ゲーム”に関与しているという事実。 その存在は、ガレアノやビーニャ、そしてレイム・メルギトスの影を否応無しに意識させる。 おぼろげながらも浮かび上がる主催の実体。しかしそれでも彼らだけでは複数の、 そして未知の世界に干渉する大規模な召喚術を行使出来るとは思えない。 マグナは第一回放送前にラムザたちと交わした話を一同に明かす。 主催側の力の秘密を知るために。“ゲーム”に抗う一同の団結を強固なものとするために。 そうしてアルフォンスから聞いた<神聖剣ブリュンヒルド>のことを話す―― 神聖剣の名に反応したのはハミルトンだった。彼はその剣を探していたのだという。 <ブリュンヒルド>は彼が団長を務める新生ゼノビア王国聖騎士団の管理下にあったが ローディス教国の暗黒騎士団に盗まれてしまった。 その暗黒騎士団の団長こそ、マグナにアルフォンスと名乗った隻眼の男、ランスロット・タルタロス。 ハミルトンは語る、タルタロスは非情な男だと。無辜の民に対する虐殺や拷問も厭わないと。 ローディスに帰還するためならば“ゲーム”にだって乗りかねない、たとえ優勝は狙わずとも、 他人を利用し、邪魔者はその人間性を問わず斬り捨てるものと心得た方がいいだろう、と。 その言葉にホームズが応じる。あいつは既に純朴な仲間を盾として利用していた、と。 そしてまた、剣か弓が欲しいと呟き、せめてまともな武器があればと独りごちる。 マグナには納得がいかなかった。何故、彼らはアルフォンスのことをこんなに悪く言うのだろう。 ハミルトンの話自体は本当なのだろう。アルフォンスは元いた世界で重い罪を犯している。 そして恐らく、多くの人から怖れられ、恨まれているのだろう。それは理解出来るのだが、 だからといってこの“ゲーム”においてもアルフォンスが危険視されるのは納得出来ない。 ゲームに乗る機会などいくらでもあった。しかし彼は他人に危害を加えなかった。 邪魔者を、足手纏いを斬り捨てる機会などいくらでもあった。しかし自分は今もこうして生きている。 マグナはアルフォンスを思い出す、彼の言葉を、その仕草を、その表情を。 愛想の悪い奴だと思っていた。表情は硬いし、考え方は冷たいし、言い方には刺がある。 しかし彼の過去を――ハミルトンの話を――前提に考えれば、あの態度にも納得がいく。 かつてのルヴァイドやパッフェルのように、アルフォンスもまた自らの職務と心の狭間で 苦悩しているのかも知れない、いやむしろ苦悩し尽くした結果が今の彼なのかも知れない。 パッフェルの言葉を思い出す。汚れ仕事をする者には偽装が不可欠だと彼女は言った。 その点を踏まえると、愛想笑い一つ見せないアルフォンスはむしろ実直であるようにすら思えた。 しかしホームズは「おまえは人が善すぎるだけだ」とマグナを諌める。 「<神聖剣ブリュンヒルド>が自らの率いる騎士団の管理下にあった事実を タルタロスが黙っていたのは何故なのか、少しは考えてみたらどうだ? あいつには、おまえやラムザやラハールと協力し合うつもりなんてなかったってことだ。 他人を利用し、てめぇが優位に立ちたいがために、手持ちのカードを伏せたんだ」 しかしマグナには納得出来ない。 何故ホームズはアルフォンスのことを悪人だと決め付けてかかるのだろう。 マグナはホームズに反論する。アルフォンスを擁護すべく言葉を連ねる。 「剣の所在について黙っていたのは、無用な混乱を招きたくなかったからじゃないかな。 ほら、アルフォンスの騎士団って、汚れ仕事なんかも任されていたんだろ? そんなことまで説明したら、ディエルゴやヴォルマルフと協力関係にあるんじゃないかって 疑われかねない。だから自分の騎士団が剣を管理していたことは黙っていたんだと思うよ」 空気が変わった。ホームズがはっと息を呑み、ハミルトンが「そうか」と静かに呟く。 ランスロット・タルタロスが主催側と協力関係にある可能性、 そして今もなお内通している可能性、それらを本気で考えているのだ。 「なんでアルフォンスのことをそんな悪い方にばかり考えるんだよ? たとえ元いた世界で重い罪を犯していても、たとえ主催側に協力した過去があったとしても、 今のアルフォンスは決して手を取り合えない相手じゃない! それに、人間はやり直せるんだ。罪を犯しても、絶望しても、何度でもやり直せるんだ。 罪を償い、絶望から這い上がり、再生出来る強さを人間は持っているんだ。だから……」 ハミルトンと目が合った。その不可解な表情に、マグナは何も言えなくなる。 アルフォンスと同じ名を持つ聖騎士はとても哀しそうな、苦しそうな、傷ついたような顔をしていた。 何故この人はこんなに辛そうな顔をしているのだろう。マグナには理解出来なかった。 人の持つ希望について、心の強さと輝きについて、自浄と再生について語っているだけなのに。 アルフォンスの心にだってそれがあることを分かってほしいだけなのに。 伝わらない。無力感に侵食される。やっぱり俺は足手纏いなんだ。アメルだって助けられなかったし。 崩れ落ちそうになる心。しかし目の前にいるルヴァイドがマグナに希望を思い出させる。 「……だから、アルフォンスのことを信じてほしいんだ。 ルヴァイドだって大勢の民間人を虐殺したけど、罪を償うべく心を入れ替えて 今は人のために剣の腕を役立ててるんだ。だからアルフォンスだって……」 「……おい、マグナ」 ホームズの声が言葉を遮る。いつもよりも低い声で。マグナの片腕を掴みながら。 「おまえ、言っていいことと悪いことの区別もつかねえのか?」 「なんだよそれ。何怒ってんだよ。そんなにアルフォンスが嫌なのかよ」 「そういう意味じゃねえよ」 「じゃあ、どういう意味だよ」 「おまえの発言はな、軽率すぎるんだよ」 「なんだよそれ。わけわかんねえよ。大体、ホームズだって――」 ホームズの腕をマグナは乱暴に振り払う。 殴り合いの喧嘩になだれ込もうとしていた二人に割って入ったのはカトリだった。 「おい、カトリ、俺はこいつに大事な話をしてるんだ。邪魔するんじゃねえ」 「大事なことを伝えたいなら、もっと落ち着いて話せばいいでしょ。 みんな優しい人なのに、どうして喧嘩しなくちゃいけないのかな…… 元の世界に帰るには、みんなで力を合わせなきゃいけないのに…… 死んだ人だって何人もいるのに……、なのにこんな……」 「カトリ、すまん……」 カトリの涙に矛を収めるホームズ。そんな彼の姿にマグナの心は醒めていく。 あれだけ頑なにアルフォンスを拒絶していたくせに、女の一声でこれなのか。 ああそうか、こいつにはカトリさえいればいいんだ。俺は足手纏いなんだったな。 心が冷える。かつて自分に向けられたゴミを見るような数々の目が脳裏に現れては消えていく。 どうせ俺なんて。無力感に侵食され立ち尽くすマグナにルヴァイドが声をかけたのだった―― ◇ 「おい、待てよ。過去の悪行をバラされたからって逃げるのか?」 振り向くと、ホームズがそこに立っていた。 マグナは苛立ちを覚える。アルフォンスばかりでなく、ルヴァイドにまでつっかかるのか。 身構えるマグナ、しかしルヴァイドは挑発に乗せられることなく冷静に答える。 「俺は殺し合いに乗った者を狩りに行く。 俺のような者がいては無用な争いを招きかねぬ。ならば独りで動いた方がいい。 これからは戦うことによって“ゲーム”に抗う者たちを支えたいのだ」 「だが、“ゲーム”に乗った連中をどうやって見つけるつもりだ?」 「俺には首輪探知機と、そして剣の腕がある」 「なるほどな」 二人のやり取りを聞いていたマグナは静かに口を開いた。 「ルヴァイド、俺も一緒に行くよ」 ルヴァイドを一人で行かせたくなどなかった。 彼の腕は知っている。彼ならば、ゲームに抗う者たちを殺人者から守ってくれるだろう。 しかしそれでもルヴァイド一人に危険な役目を押し付けるような真似は出来ない。 これ以上の犠牲は出したくなかった。それに、自分はホームズに足手纏いだと見なされているのだ。 だが、敵として剣を交え、共に戦ったルヴァイドなら、どのように補佐すればいいのかは分かる。 だから同行を申し出た。しかしルヴァイドはそれを許さない。 「おまえは彼らの元に残れ」 「なんでだよ……、ルヴァイドまで俺のことを足手纏いだとか思ってるのかよ……」 「マグナよ、おまえの戦いは俺のそれとは違う。俺と同じであってはならぬ」 何か言わなければならないと思った。しかし一体何を言えばいいのだろう。 ルヴァイドは既に覚悟を決めている。己の罪を、その宿業を受け容れた者にしか出来ない覚悟。 もう誰も失いたくないだとか足手纏いになりたくないだとか、そんな自己不信から出た言葉では 彼の心は動かないだろう。背後でホームズの声がする。その声はどこか困惑気味だった。 「さっきは悪かったな、挑発するようなことを言って。そんな話をしに来たんじゃない。 あんたには感謝してるんだ、カトリを守ってくれて……」 「俺に礼など無用だ」 しかし言葉とは裏腹に、ルヴァイドの表情はこころなしか穏やかになったように思えた。 ◇ ◆ ◇ ハミルトンの胸は重みを増す。戻って来たのは二人だけだ。こちらに近付く夕刻と同じ影。 闇の中にあってもその輝きを失わない金髪と、闇に溶け込むような黒髪。 一時間前はそこに希望を見出したというのに、今はただ絶望に侵食されるのみ。 ハミルトンは気付いていた。ルヴァイドの離反の原因が自分にあるのだということを。 何故なら、マグナがルヴァイドの過去について言及せざるを得なかったのは、 人の心に宿る自浄作用を信じることが出来ない自分を説得するためだったからだ。 信じることが出来なかったがゆえに、ルヴァイドの身を危険に曝す結果を招いてしまった。 己の犯した罪を償い、過ちを正そうとする心を持っていたはずのルヴァイドを。 やはり私は人の心に宿る自浄作用を妨げる存在に成り下がっていたのだ―― 大地に染み入る水のように、そんな確信が心を侵す。 しかしハミルトンにはもはや心の中で抗議の声を上げることすら出来ない。 ここにきて浮上した可能性、新生ゼノビア王国聖騎士団から盗まれた<ブリュンヒルド>が この殺人遊戯の参加者の召喚に用いられたという可能性が彼をさらに打ちのめす。 本来ならば、神聖剣を奪回すべく気力を奮い立たせなければならないはずの、この局面。 自らの使命を全うせねばならないと頭では分かっているはずなのに、 陰鬱な確信に圧倒されて心に力が入らない。 この世に存在するありとあらゆる災厄の元凶は自分なのではないかと思えてならない。 「ランスロットさん……」 「カトリ、君の恋人のホームズ君について話を聞かせてくれないかな」 「えっ、ホームズの……?」 「そう。彼が君のために剣を取ったときの話を聞きたいんだ」 カトリは穏やかに、それでいてどこか誇らしげに微笑み、ハミルトンの求めに応じた。 彼女の話を聞いていると、ホームズの剣の腕のほどが分かる。 自己紹介のさなかにも、情報交換の席においても、剣か弓が欲しいと口にしたホームズ。 首輪が熱い。キュラーの忌まわしい言葉が脳裏で幾度となくこだまする。 その言葉に抗う意志は未だハミルトンの中に存在するものの、それはもはや誇りではなく迷いだった。 人の心に宿る自浄作用を妨げる存在に成り下がった自分の目が、その判断が信用出来ない。 本当に、ホームズという青年にロンバルディアを託してもいいのだろうか。 カトリの声が、その言葉が、そこから見出せるはずの希望が、ハミルトンを迷いの渦に転落させるのだった。 110 REDRUM 投下順 111 夜に彷徨う 118 Catastrophe 時系列順 111 夜に彷徨う 109 残照 カトリ 111 夜に彷徨う 109 残照 ハミルトン 111 神なき世界 109 残照 ルヴァイド 111 sister(後編) 104 焦燥 マグナ 111 夜に彷徨う 104 焦燥 ホームズ 111 夜に彷徨う
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▼ A Farewell to Felines 内容: 位相の境界の出現法則を見出した、 クポフリートたち。 が、その代償として、 ケット・シーは消失してしまう……。 次元の歪みの向こう側。 その先には、なにが待つのか……!? パシュハウ沼〔S〕 (Verdical Confluxを調べる) 幽門石が微かに反応している……。 選択肢:ウォークオブエコーズへワープしますか? ワープする ワープしない(キャンセル) Kupofried ……あ、[Your Name]。 Kupofried ケット・シーが 消えてしまったクポ……。 Kupofried いや、違うクポ。 アレの向こう側に行ったきり 戻ってこないのだクポ。 Kupofried 君と前に会ってから わかったことが1つ、僅かな変化クポが アレは収縮と膨張を繰り返してるのだクポ。 Kupofried その際に漏れ出る力が あらゆる世界に対し、位相の境界という形で 現れる、おおよそそんな仕組みクポね。 Kupofried 位相の境界については 君らに任せっきりクポが、ここにきたということは また新たに出現し、それらを君が抑えた…… この考えに違いはないクポ? Kupofried やはりクポか。 Kupofried ……ボクらは その膨張時を狙って突入を試みたのだクポ。 Kupofried 結果…… Kupofried ボクは弾かれ、ここに。 ケット・シーの姿は……消えていたクポ。 ただ、いま思えばボクがこちらに残れたのは ラッキーだったクポ。 Kupofried 不謹慎な発言クポね。 でも、2人ともあちらに行ってしまっていたら 今回のことを君に伝えることは できなかったクポよ。 Kupofried おおよその仕組みは わかったクポが、いまはケット・シーの 安否の確認が必要クポ……! Kupofried 次にアレに変化が 生じたら、あちら側へコンタクトしてみるクポ。 ケット・シーも、きっとそうするはずクポ。 Kupofried そのときにまた 世界に位相の境界が生じるかもしれないクポ。 そちらの対応は申し訳ないけど よろしく頼むクポ、[Your Name]。 Kupofried ケット・シーと違って ボクは時間の理を越えられないクポ。 ……つまり、なにかあったとき 君に伝える手段がないということクポ。 Kupofried 今後、もしなにか 異変を感じたら、ここに来てほしいクポ。 お願い事ばかりでごめんクポ……。 Kupofried でも、いまは 君だけが頼りなのだクポ! (Verdical Confluxを調べる) 岩石のようなものが浮遊している……。 ▲ 前虎後狼 消失、そして…… 三度の招集 ■関連項目 ヴォイドウォッチクエスト , パシュハウ沼〔S〕 Copyright (C) 2002-2015 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.